2023 1/3~6 南アルプス 厳冬期縦走(聖岳、茶臼岳)

2023 1/3~6 聖岳(3013m)東尾根(冬ルート)から大河内岳、茶臼岳へ

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冬季ルート、バリエーションの聖岳東尾根から上がって聖岳、上河内、茶臼へ縦走 今回は山岳会の後輩G君と2人きりで自分達の力量を測るのを兼ねてのチャレンジでもある 行程にはゆとりはあるがなんせ初の冬季縦走でしかもテント装備だ、不安と緊張が走る

①初日・畑薙ゲート〜白蓬の頭 早朝2時頃スタート、長い林道をライトを照らしながら歩く そもそもこの林道が長い!暗闇の中を5時間ほどずっと林道をトボトボ歩くのでまずここが辛い 長々歩き7時頃にやっと聖岳登山口 よくある熊出没注意の看板脇から入りしばらく登山道を行き東尾根への分岐を北へ折れるとここからバリエーションルートだ 初日は白蓬の頭手前の樹林帯へ幕営予定だがそこまでひたすら登る‼︎予想通りトレースはあるが結構な急登がずっと続く ここで自分がバテてしまい幕営予定地へ16時頃到着とかなりギリギリになってしまった 設営跡を見つけ軽く整地しテントを貼り、そうそうに食事の支度にかかる 初日はGT君が用意してくれた赤から鍋を食す −15℃の冬山の中とは思えない生の肉と野菜がたっぷり入った鍋は激ウマ‼︎ありがとうG君、重かったろうに…

②2日目 白蓬の頭〜聖岳〜聖平小屋 4時半頃起床、インスタントラーメンとフリーズドライのご飯で腹を満たす 軽量化の為にこのくらいしか持って来れない 7時半出発、今日は核心の稜線歩きだ 吹雪いてはなく視界もあるが山にガスが掛かり景色は期待できないのが残念 尾根を歩き稜線に出る前にアイゼンを履きバラクラバとヘルメットを被る 稜線上は常に強風、突風に吹かれると疲れた体と重い荷物も相まって体が振られるので雪と岩のミックスされた道を一歩一歩確実に足を出す 顔中凍り付きながらも聖山頂到着‼︎ 強風の吹き続ける山頂に留まってはいられないので何枚か写真を撮ってすぐに聖平へ向かう 後は降りて冬季小屋へ転がり込むだけだ ほぼ予定時間の15時頃小屋に着きやっと一息 冬季小屋は暖かくはないが何しろ部屋があるので色んな準備がやりやすいし風が無いので有難い 夜飯中、自分の足に不安があったので周回せずここから降りる案も出たがそちらのルートのが危険と判断し縦走を続行することに 飯を食ったら早々に就寝、明日に備える

③3日目 聖平小屋〜茶臼小屋 相変わらずの飯を食らい7時頃出発、上河内へ向かう そんなに上げ下げは無いが今の自分には山頂まで上げるのが辛く G君には申し訳ないが上河内山頂はパス 時折り聖岳を見返しながらひた歩く 今日は天気が良く景色も良い 自分達の歩いて来た稜線を一望すると「あぁ、あそこを歩いて来たんだな」と感慨深くなるのがアルプスあるある 疲れた足で時々雪面を踏み抜くのがどうにも辛く、平原にて自分だけワカン装着したりして今日の宿営地を目指す 元気なG君は茶臼山頂へ、自分はゾンビのようなスピードで小屋へ辿り着く事だけを考える 茶臼山頂到着、さてテントを広げようかって所でテントが無い事に気付く「なんてこった!」 自分が外付けしていて樹林帯を抜ける時に引っ掛かって落としたと思われる 幸い最終日、おまけに冬季小屋なので厳冬期シュラフなら寝れるのでなんとかなったがこれが中日と考えると恐ろしい…今後はテントをザックの中へしまうのは絶対だなと反省 ラーメンを食し就寝するがなぜかあまり寝付けない

④4日目 茶臼小屋〜下山 今日はひたすら降るだけ だが降りるとはいえこちらも急、雪面と疲れ切った体で中々ペース上がらず まあ余裕はあるのでゆっくり歩くが… G君はチェーンスパイク、自分は持ってないのでアイゼンで歩いていた が、これが後々悲劇の元になってしまった ウソッコ沢を過ぎ、ヤレヤレ峠に入る前辺りに水の染み出たアイスバーンの箇所があったがそこでG君が滑ってしまい転んでしまった アイゼンはしっかり氷に食い付き不安は無かったがスパイクでは食い付きが甘かったようだ 張ってあるワイヤーを掴み転げ落ちるのは避けられたがなんせ登山道だ、2メートルでも落ちたら大ケガ、打ち所が悪ければ最悪死んでしまう可能性もある 幸い歩くのに支障が無かったので帰れたが骨でも折れたら遭難騒ぎだ、山岳会員としてはあってはならない やはり不安を感じたら手間になってもリスクを避けるべきだった、とG君が言っていた 上に着いた時には本当にヤレヤレと言ってしまう程長い長いヤレヤレ峠を越えたらこの縦走もほぼ終わり クライマックスに迫力の大吊橋を越え林道へ出た 風が吹いて思いの外寒い川沿いの林道をあれこれ話しながらゲート到着、下山届けを出して今回の旅は終了した 転んだ時のケガが何故か流血こそ無いものの思いの外深く、風呂と飯はやめにして帰宅 途中の自販機で炭酸でカンパイ(なぜコーラが売ってない!)だけやっておく 反省点は色々あるといえGT君のチャレンジに乗っかって、2人でなんとかやり切れた 天気やトレースの有無など色々良い条件があったのもあるが初の冬季縦走を自分達の力だけでやり切ったのはこれ以上ない達成感があった 確実に今までで1番辛く、厳しい山行を導いてくれたG君、ありがとう‼︎


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